もちもち食感のヒミツは

米粉も小麦粉も、主成分は炭水化物のデンプンです。それぞれ特徴的な食感を生み出すので使い方を分けることによって美味しさを追求することができます。しかし、今や米粉はパン作りにも使えるようになり使用範囲の幅を広げています。もっちりと美味しい食パンを作ったり、サクサクの衣のカレーパンになったりと、米粉の中でも食感の自由度が増えています。特にそのもっちり感に関しては、小麦粉では出せない食感なので米粉を使用する一つの理由になり得るでしょう。

米粉の特徴

米粉のデンプンの組成は品種にもよりますが、アミロペクチン80%に対して、アミロース20%程度のものが多いです。小麦粉では、アミロースが30%程度なので残りの70%がアミロペクチンとなります。小麦粉にはタンパク質であるグルテンが含まれていて、その含有量によって粘りの強さやコシ、生地の伸びが変わります。米粉の場合はグルテンがないのですが、水と混ざることで非常によく伸び弾力が出てコシのある生地になります。もち米から作る米粉の方がその特徴は顕著で、和菓子などによく使用されています。

モチモチのヒミツはアミロペクチンの差

もっちり感を生み出す米粉特有の生地感は、もち米の場合ではほとんど100%にもなるアミロペクチンが要因です。お米としてはアミロースがあった方が、ご飯の炊きあがりがふっくらとなるので高アミロースの調整を生産者は努力していますが、米粉の場合はアミロペクチンが多めの方がもちもちとした食感を出すことができるので需要もあります。

現在はうるち米から作る米粉で、パン用であったり製菓用の新しい用途の米粉が製造されています。うるち米から作る米粉はもち米から作る米粉よりもアミロペクチンの含有量は少ないですが、小麦粉よりは多く含まれています。それでも十分、小麦粉で作るパンよりも、もちもちしたパンも作ることができるのです。

タイ米には出せないジャポニカ米の特徴

日本の他にもお米を生産している国は多くあります。タイ米なども有名ですが、インディカ米と言ってタイ産のお米はパサパサして硬い特徴があります。その点ジャポニカ米は粘りがあって柔らかさがあるのが特徴です。しかし、この二つのお米の種類の組成に関して差は大きくありません。タイ米も、モチモチの主成分となるアミロペクチンはうるち米とほぼ同量です。もち米は抜きん出てアミロペクチンが多いですが、米粉にすると用途が狭まります。

なのでバランスよくアミロースとアミロペクチンが含まれるうるち米と同含量のタイ米なら同じようなもっちり感が出そうなものですが、違いは分子構造なのだそうです。タイ米はアミロースのような長い分子構造のアミロペクチンを持つようで、その長さが長いほどパサパサした食感となるようです。

サクサクともちもちの棲み分け

米粉の新しい用途として、パンや製菓に使えることもそうですが、天ぷら粉や唐揚げ粉としての用途も期待されています。この場合はもちもちよりもサクサク感が大切です。もちもちが出すぎるアミロペクチンの多いもち米由来の米粉は、デンプンがノリ状になりやすくサクサク感が出づらいです。その点、アミロースを含むうるち米由来の米粉はサクサク感を出すことも可能です。高アミロースのうるち米で作った米粉などは特にサクサク感が出やすいでしょう。

米粉の選び方で変える

米粉にも様々な種類があることから、新しい用途でもそれぞれの目的にあった米粉を選ぶことでさらに美味しく作ることができます。もちもち食感は特に食パンなどに使うと日本人の好みに合う美味しさを作ることができるのではないかと思います。カレーパンを作るときはサクサク重視の方がいいでしょう。

小麦粉でも作れる、米粉でも作れる、さらに米粉の種類も選べることで用途は様々広がります。選択肢が広がることで今までアレルギーで食べれなかったものが食べられるようになったりするのですから、素晴らしいことです。そして米粉特有のもちもち感を活かした料理にできるとなお美味しさも追求できるのでさらに楽しむこともできますね。